「自己理解」
多くの人ができているようでいて、実は難しいもの。
でも私は自己理解って、生きていく上ですごく大切なことだと思うんです。
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今の日本社会は自己分析・自己理解の猶予を与えない
まずそもそも、今の日本社会や教育って自己理解の機会があまりにも少ないです。
たとえば、
高校を卒業したら間を空けずにすぐに大学に進学しなければいけない。
大学を卒業したらすぐに就職しないとろくな職につけない、ろくな人生を歩めないと言われる。
一度就職してからの進学や、卒業してから間を空けてからの就職は一般的にはあまり肯定されていないんです。
そのため、まとまった時間をつくって自分を見つめたり、自分を分析するということができないんです。
たしかに、進学前や就職前に「自己分析をしましょう!」みたいな授業や講座はあります。
でも自己理解というのはそんな短い時間でできるはずがないし、いろんなことを経験した上だからこそわかることだってあります。
もし仮に義務教育や学生のうちに経験できるとしても、職場体験やインターンぐらいなのではないかと思います。
自己理解をしないままに生きるのは大変
ですが、自己理解なしに人生を生きるのってすごく大変なことです。
たとえば私だったら、
子供の頃にガンにかかって検査・入院・治療をした経験から、「自分も病気の人を手助けする仕事に就きたい。医療に携わりたい。」という思いを抱き、医療系の大学へ進学した経験があります。
ですがそこは、
- 同調圧力への耐性
- 教授から気に入られる能力
- 怒られることへの耐性
- 周りのすべての人と仲良くする能力
- コミュニケーションにおける瞬発力
- ハードスケジュールに耐え切れる体力
- 大勢の人の前でのプレゼン力
- ミスしない力 など
たくさんの能力や資質を必要とする場所でした。
ですがわたしはどの能力も資質も持ち合わせていなかったために、結局耐えきれずに精神を壊してしまいました。
たしかにもともと、コミュニケーションにおける瞬発力や怒られることへの耐性、同調圧力への疑問、人前での緊張のしやすさ、人からの刺激を受けやすいことなどに対して、
「もっと努力しなさい」
「変わらなくちゃダメだよ」
というように、周りから注意されたり、改善を求められることはありました。
ですが当時はHSPや内向型という性質を知らなかったため、私自信も「自分の努力が足りないんだ…もっと頑張らなくちゃ」「頑張れば人並みになれるはずだ」「慣れれば大丈夫だろう」というような思いがあったんです。
そして結局その思い込みが自分自信を追い詰めることになりました。
こんなふうに、自己理解ができていないがために、精神や身体を壊してしまったり、選択する環境を間違ってしまったり、
生きづらさにつながってしまうことにもなるんです。
自己否定に陥ってしまうことも…
そして、自己理解ができていないがゆえに、自己否定に陥ってしまうこともあります。
たとえば私であれば、
人からの質問や会話などの際、頭の中で考え過ぎてしまいなかなか返事ができないということに対して、
「どうしてすぐに答えられないの!」
「直していかなくちゃダメだよ」
というような言葉をかけられたり。
人混みの中で過ごしたり行動した後は毎回一日中寝込んでしまうというくらい人混みが苦手ということに対しては、
「そんなの誰でもそうだよ」
「そんなんじゃ社会でやっていけないぞ」
という言葉をかけられたり。
怒られたり、叩かれたり、陰口を言われたり、ということによってすぐに涙が出てきてしまうということに対しては、
「そんなことで泣くんじゃない!」
「もっと強くなりなさい!」
と言われたり。
幼い頃からずっと、周りから自分自身の性質を否定されて育ってきました。
そのため、
「自分は周りよりも劣っているんだ…」
「もっと頑張らないと…」
「周りから認めてもらわないと自分には価値がない」
と、常に自分自身を否定するようになってしまったんです。
今でこそ、HSPや内向型という性質が存在することを知り、自分自身のことを認められるようになりましたが、当時はそれらの性質を全く知らなかったがために、ずっと自己否定を繰り返していました。
こんなふうに、自己理解ができていないがために、自己否定に陥ってしまうこともあるんです。
自己理解をすることで人生が生きやすくなる
自己理解をすることで人生が生きやすくなります。
たとえば、私の場合、
中学生の頃の部活選択での話です。
私の通っていた中学では男子も女子も運動部しか存在せず、ですが必ずどこかの部活に入部しなければならない、という雰囲気がありました。
ですが私は、悩んだ末に結局どの部活にも入部しませんでした。
だって私には、先輩に擦り寄ったり、ゴマをすったり、後輩だから〜しろということが、どうしてもできるとは思えなかったから。
たしかに当時は、周りから陰口を言われたりもしました。
ですが結果的に、それが自分自身の身を守ることへとつながりました。
また、上でも述べましたが私は、人との会話が苦手、人混みが苦手、涙もろいということなどから、常に劣等感を抱えて生きていました。
ですがHSPや内向型という性質を知ってからは、
「そっかこれは別に自分の努力不足ではないし、もともとの性質なんだ」
「できないものはしょうがないよね」
と、ようやく自分自身を認めてあげられるようになりました。
そして、こんな自分でも生きていける道はなんなのか、やっと向き合えるようにもなりました。
こんなふうに自己理解をすることで、
自分自身を認めてあげられるようになることだってあるし、
自分にとって辛くない道、無理をしなくても歩いていけるような道を模索していけるようにもなる。
だからこそ、自分自身を理解するということは、生きていく上でとても大切なことなんじゃないかなと思うんです。
ここまで読んでくれてありがとうございました。
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