「読書が遅い・本を読むのが遅い」のは悪いことじゃない。

 

「速読できるようになる◯つの方法!」

「速読のメリット!」

「遅読家のための速読トレーニング!」

 

というように、現代では「本を読むスピードは早ければ早い方が良い」というような考えが多いですよね。

 

実際、学校の国語の授業などの際も、「時間内に黙読しなさい」「時間内に文を読み回答しなさい」というようなことも多いですしね。

 

でも、読書が遅いってそんなにいけないことなのでしょうか。

 

今回は、そのことについて話していきたいと思います。

 

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遅くなってしまう理由と原因

 

ではそもそも、本を読むのが遅くなってしまう理由は何なのでしょうか。

 

過去に思いを馳せてしまう

 

本の中の一文から自分の過去に思いを馳せてしまうが故に、読書が遅くなってしまうこともあります。

 

たとえば、

小説の中に、「高校の同窓会」の描写が出てきたとき、「自分の高校の同級生たちは今どんな生活をしているんだろうなぁ」「高校の頃は楽しかったなぁ」

 

というように。

 

過去に思いを馳せて、感傷に浸ってしまうがために本を読むのが遅くなってしまうこともありますよね。

 

 

考えを展開していってしまう

 

たった一文から考えをどんどん展開していってしまうがために本を読むのが遅くなってしまうこともありますよね。

 

たとえば、

「バックパッカー」という単語が出てきたとき。

 

どのくらい予算が必要なのかな、リュックひとつで旅をできるものなんだろうか、住民票はどうするんだろう、というようにいろんな疑問や考えが浮かび、

 

そしてそれらを調べていくうちに、最終的に、パーマネントトラベラーっていう生き方もあるのか!、という発見をしたり、

 

 

また、「男だから、女だから」というような文章が出てきたとき、

 

「そもそも今の時代、男女というくくりは必要なのだろうか。たしかに生殖には必要だけど今の時代、体外受精など方法はあるしな。」というふうに、

 

たった一文や単語から様々な考えを展開していってしまうがために、読書が遅くなってしまうんですね。

 

 

情景を思い浮かべ感情移入してしまう

 

情景を思い浮かべたり、感情移入しすぎてしまうあまり、読書が遅くなってしまうこともあります。

 

たとえば、

想像力が豊かな方である場合、こんな感じの世界なのかなぁ、こんな情景なんだろうなぁ、と思い浮かべてうっとりしてしまったり、心がふわふわしてしまったり。

 

また、HSPの方など感受性が豊かな方である場合、主人公やその周りの人物に感情移入したり共感してしまうことで心の揺れ幅が大きくなってしまいます。

 

主人公や小説の世界から、苦しみや切なさ、悲しさ、やるせなさなど、多くの感情をダイレクトに受け取ってしまうんです。

 

「つらいよね…」

「苦しいよね…」

「よかったね…!」

「頑張れ…!」

「幸せになってね…」

 

というように。

 

こんなふうに、共感力に優れている場合、心の揺れ幅が大きすぎるあまり、少し読んだだけでも精神的に疲れを感じてしまいやすいんです。

 

そのため、ゆっくり一呼吸置きながら読み進めなければならないため、本を読むのが遅くなってしまうんです。

 

 

本に対して自分なりの考えを思い浮かべてしまう

 

たとえば、小説以外の実用書である場合、

 

「この法則は違った場面でも応用できそうだな」

「この本ではこんなことを言っているが自分的にはちょっと違うな」

「ここの構成もっとこういう風にしてみると読みやすいのにな」

 

というように、本を読みながら自分の考えやアイデアなど、様々なことを浮かべてしまうために、本を読むのが遅くなってしまうこともあります。

 

 

わからない言葉や漢字を調べてしまう

 

わからない漢字の読み方や意味をその度に調べてしまうために本を読むのが遅くなってしまうこともありますよね。

 

たとえば、

「『朗らか』これってなんて読むんだろう?」

「『慮る』これってなんて読むんだろう?どういう意味なんだろう?」

 

というように。

 

それに、現代ではスマホは生活必需品であるため、常にネットでぱぱっと調べられる環境が整っているということも大きいですよね。

 

 

本を読むのが遅いのは悪いことじゃない

 

たしかに、本を速く読むということは憧れるものだし、一般的にも肯定的にとられやすいものです。

 

でもだからって、本を読むのが遅いことは別に悪いことではないと思うんです。

 

だって、ゆっくり時間をかけて読むからこそ、

 

いろんな思い出を振り返るきっかけになるし、

自分なりに調べて新しい知識を得られることもある、

わからない漢字が出てくるたびに調べれば、自然と言葉や漢字がわかるようにもなる、

より内容の理解が深まって自分の中に落とし込めるようにもなります。

 

 一文一文でいろんなことを感じ、思いを抱くってとても素敵なことだし、たった一冊でいろんな想いや考え、想像をできるのってすごくお得なことですよね。

 

 

こんなふうに、読書が遅くなってしまう理由って人それぞれたくさんあります。

 

そして、本を読むのが遅いからこそ得られるもの、感じられることだってあります。

 

だからこそ、本を読むのが遅いということは必ずしも悪いこと・直さなければいけないことではないんじゃないかなと思います。

 

 

ここまで読んでくれてありがとうございました。

 

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